一条工務店の天井サーキュレーターは「4帖以上の居室」にしか付かない|3帖のユーティリティを4.5帖の洋室にした話


打ち合わせ中、図面に載っていた「ユーティリティ」という部屋を、途中で「洋室」に変更しました。

理由は、天井サーキュレーターが付けられないと分かったからです。

一条工務店の全館空調「さらぽか」を選ぶと、居室の天井にサーキュレーターが付きます。ところがこれには条件があり、どの部屋にも付くわけではありませんでした。

我が家は結果として、3帖だった部屋を4.5帖に広げて、名前も「洋室」に変えています。しかも建物の面積は増やしていません。同じ判断をする人はそう多くないと思うので、条件と経緯を残しておきます。

この記事でわかること

  • 一条工務店(さらぽか)の天井サーキュレーターに設置条件があること
  • ユーティリティなど「居室ではない部屋」を居室に変えるとき、何が必要になるか
  • 建物の面積を増やさずに、部屋を1.5倍に広げた方法
  • 用途を決めずに作った4.5帖が、1年半でどう使われているか

結論:天井サーキュレーターは「居室」かつ「4帖以上」

先に結論です。打ち合わせのなかで、我が家はこう質問しました。

脱衣室とユーティリティ室(洋室に変更)にサーキュレーターは設置できないですか?

これに対する設計士さんの回答が、次の内容でした。

こちらも居室のみの設置しかできないです。(条件は4帖以上)

(ユーティリティを洋室の指示で可能です。ただし居室になるため、居室の条件の採光計算や窓換気計算が必要になるため、隣接するLDKの窓で条件が満たされれば可能です。給気口、煙感知器は設置条件になります。)

つまり条件は2つです。

  1. 居室であること(ユーティリティ・脱衣室・納戸などは対象外)
  2. 4帖以上あること

そして、居室ではない部屋を居室に変えるには、さらに次の4つが必要でした。

  • 採光計算
  • 窓の換気計算
  • 給気口の設置
  • 煙感知器の設置

当初の間取り:3帖の「ユーティリティ」だった

この部屋は、最初の図面では「ユーティリティ」という名前でした。脱衣室の隣にあり、部屋として使うつもりだけれど、洗濯物が多いときには干す場所としても使える、という想定で設計してもらった空間です。

広さは3帖でした。

図面に「3帖」とは書かれていないのですが、間取り図のグリッドを数えると分かります。一条工務店の図面は1マスが910mm角で、これは半帖にあたります。当時のユーティリティは縦2マス×横3マスの計6マスだったので、6 ÷ 2 = 3帖という計算です。

図面のグリッドから帖数を数える方法。1マス910mm角が半帖にあたる

自分の図面で同じ確認をしたい方は、方眼のマス目を数えてみてください。帖数の記載がない部屋でも広さが分かります。

そして3帖では、天井サーキュレーターの「4帖以上」という条件を満たしていませんでした。

面積は増やさず、廊下をなくして広げた

そこで、部屋を4.5帖に広げてもらいました。マス目でいうと2×3の6マスから、3×3の9マスになっています。1.5倍です。

ここが我が家の判断でいちばん効いた部分なのですが、建物の面積は変えていません。

代わりにやったのは、廊下をなくすことでした。配置を組み替えて、通路のためだけに使っていたスペースを部屋に振り替えています。総面積が同じなので、そのぶんの建築費は増えていません。

部屋を広げたいと思ったとき、真っ先に浮かぶのは「家を大きくする」です。でも、専用の通路として使っていた面積を疑ってみると、増築せずに部屋を広げられることがあります。廊下は歩くためだけの空間で、それ以外の使い道がありません。

もともと「洗濯物も干せる部屋」ではなく「部屋として使うつもりの空間」だったので、居室にすること自体に迷いはありませんでした。むしろ図面上でユーティリティ(=居室ではない扱い)になっていたことに、こちらが途中まで気づいていなかった、というのが実際のところです。

打ち合わせの内容が図面にそのまま反映されるとは限らない、という話は別の記事にまとめています。

一条工務店の打ち合わせ内容が図面に反映されない?我が家で起きた9件の反映漏れと対策

この部屋に窓はありません

ここが我が家のもうひとつ特殊なところです。

**この4.5帖には窓がひとつもありません。**それでも居室として成立しています。

外壁に面した壁自体はあります。窓を付けられなかったのではなく、その壁一面を自在棚にしたから、窓を置く場所がなくなったというのが実際の順番です。収納を取るか、窓を取るか。我が家は収納を取りました。

それでも居室にできたのは、上の回答にあったとおり、隣接するLDKの窓で採光と換気の条件を満たしているからです。窓がその部屋になくても、隣の部屋と一体として計算できるケースがあるということでした。

設置条件だった給気口も、実際に付いています。

洋室(3)の天井に設置された給気口

煙感知器は壁に付いています。

洋室(3)の壁に設置された煙感知器

この2つは居室になったからこそ付いたもので、ユーティリティのままなら不要だったはずのものです。

窓のない部屋を居室にできるかどうかは、隣にどの部屋があるか、どんな建具で仕切られているかで変わります。「窓がないから居室にできない」と最初からあきらめる必要はない、というのがここでの学びでした。実際に可能かどうかは設計士さんに計算してもらう必要があります。

畳を入れるという選択肢は、最初からありませんでした

4.5帖という広さだけ見ると、畳を入れて和室にする人も多いと思います。我が家は検討していません。

理由は単純で、前に住んでいた家で、家族の誰も床でごろごろしなかったからです。

くつろぐときは全員ソファか椅子に座っていました。畳を敷いても、その上でくつろぐことはないはずです。畳は定期的な入れ替えも必要なので、使わないものにコストとメンテナンスを払う理由がありませんでした。

「なんとなく1部屋くらい和室があったほうがいい気がする」で決めなかったのは、いま振り返ってもよかったと思っています。

干す機能は残しました

洋室にしたあとも、洗濯物を干す機能はそのまま残しています。

天井には室内物干金物が入っています。仕様書に記載があったのは次のものでした。

  • 川口技研 屋内用ホスクリーン SPC-W(ホワイト)4本 = 竿2本ぶん

洋室(3)の天井に設置した川口技研のホスクリーンSPC-Wと物干し竿

ちなみに脱衣室に入っているものも同じSPC-Wで、こちらは6本=竿3本ぶんです。他の寝室・子供部屋にはロングタイプ(SPCL-W)が入っていたので、この2部屋だけ同じ品番でした。

余談ですが、当初の図面ではワイヤー式の物干し(PID)を2本計画していました。これは引戸の薄壁側に設置すると強度が足りないという理由で不可となり、ホスクリーンに変わっています。ワイヤー式を検討している方は、設置する壁の下地を早めに確認しておくと手戻りが減ります。

脱衣室のサーキュレーターは、例外的に付けてもらいました

同じタイミングで、脱衣室にもサーキュレーターを付けられないか聞いています。脱衣室は居室ではないので、原則は対象外です。

ただ、一条工務店が出している刊行物に、脱衣室へ設置した作例が載っていました。それを根拠に「この事例ではできているのに、今回できないのはなぜか」と質問したところ、社内で検討したうえで、例外として認めてもらえました。

この分は有料です。 見積書に単独の項目としては残っておらず、金額までは確認できていません。

そして正直に書くと、この脱衣室のサーキュレーターは、いまはほとんど使っていません。除湿機と併用したほうが乾くのは速いのですが、除湿機だけでも朝までには乾きます。サーキュレーターはフィルターの掃除に手間がかかるので、そこまでして使うほどではない、という結論になりました。詳しくは脱衣室の記事に書いています。

一条工務店の脱衣所ランドリー化|洗う・干す・しまうが一歩で完結した実例

例外として認めてもらった経緯は、他の方に再現できるものではありません。同じお願いが通るとは限らないので、「頼めば付く」とは受け取らないでください。ここでお伝えしたいのは、メーカー自身が出している刊行物の作例を根拠として示すと、話が具体的になるという点だけです。

1年半使ってみて:洋室のほうは使っています

面白いもので、同じ機器でも部屋によって出番が真逆になりました。

洋室(3)の天井サーキュレーターを真下から見上げたところ

こちらのサーキュレーターは、暑い日に使っています。

理由は風の向きです。この部屋のサーキュレーターは、隣のLDKに向かって風が出る向きに付いています。そのため、部屋そのものというより、LDKの空気を動かす役に立っています。さらぽかの床冷房だけでは足りないと感じる日に、エアコンを入れるほどではない、という場面でちょうどよく効きます。

洗濯物が多い日は、この部屋にも干します。キャンプや旅行から帰ってきて一気に増えたときです。衣類乾燥除湿機は1台しかなく、脱衣室で使っているので、この部屋のほうは天井サーキュレーターで風を当てています。

用途を決めなかったのが、いちばん効きました

この部屋、いまはこんなふうに使っています。

  • 子どもの勉強スペース:壁の自在棚の棚板をそのまま天板として使っています
  • 脱衣室と洗面所を行き来する通路
  • ストレッチの場所:ヨガマットを広げて、寝る前に使います
  • 旅行の支度:キャリーケースを広げて荷造りする場所
  • 来客時の避難場所:出しっぱなしのものを一時的に運び込みます

自在棚の設置場所と金額は、別の記事に全13か所ぶんまとめました。

一条工務店の自在棚を13か所つけたら285,000円だった|品番・実寸・場所別の金額を全部公開

廊下をなくしてこの部屋を広げた、と書きました。結果として、この部屋自体が通路を兼ねています。歩くためだけの廊下をやめて、歩ける部屋にした、という言い方が近いかもしれません。

3帖のユーティリティのままだったら、こうはならなかったと思います。用途を決めずに広さだけ確保しておくと、住んでから使い道のほうが増えていく。これが1年半でいちばん実感していることです。

こんな人は注意

  • 洗濯物を干す部屋を「ユーティリティ」として計画している方:非居室扱いになると、天井サーキュレーターの対象から外れます。名前が付いた時点で一度確認してください
  • 4帖未満の部屋にサーキュレーターを想定している方:広さの条件で外れます
  • さらぽかを採用していない方:天井サーキュレーターはさらぽかの構成機器です。空調の仕様が違えば前提から変わります
  • 窓のない位置に部屋を計画している方:あきらめる前に計算してもらってください。我が家は窓なしでも居室になりました。ただし隣接する部屋との関係次第です

まとめ

  • 一条工務店(さらぽか)の天井サーキュレーターは、居室かつ4帖以上が条件
  • 居室に変えるには、採光計算・窓換気計算・給気口・煙感知器が必要になる
  • 我が家は3帖のユーティリティを4.5帖の洋室に広げて条件を満たした
  • 建物の面積は増やしていない。廊下をなくして振り替えた
  • この部屋に窓はない。外壁側の壁一面を自在棚にしたため。採光と換気は隣接するLDKの窓で満たしている
  • 畳は入れなかった。前の家で誰も床に座らなかったから
  • 用途を決めずに広さだけ確保した結果、勉強・通路・ストレッチ・荷造り・一時避難と使い道が増えた

部屋の「名前」が設備の可否を決める、というのは打ち合わせが始まるまで知りませんでした。図面に載っている部屋名は、間取りが固まる前に一度見直しておくと安心です。

よくある質問

Q. 3帖のままでは、本当にサーキュレーターは付けられない?

A. 我が家が受けた回答では、居室ではないことと4帖未満であることの両方で条件を外れていました。地域や時期で運用が違う可能性はあるので、担当の設計士さんに確認してください。

Q. ユーティリティを洋室に変えると、追加費用はかかる?

A. 我が家は建物の面積を変えていないので、面積が増えたことによる増額はありませんでした。居室化そのものの費用も、見積書に単独の項目としてはありません。ただし間取りをどう組み替えるかによって変わるはずなので、必ず見積もりで確認してください。

Q. 畳を入れなくて後悔していない?

A. していません。前の家で床に座る習慣がなかったので、畳を入れても使わなかったと思います。逆に、床でくつろぐ習慣がある家なら和室のほうが合うはずです。

Q. 窓のない部屋でも居室にできる?

A. 我が家はできました。この4.5帖に窓はなく、隣接するLDKの窓で採光と換気の条件を満たしています。ただし隣にどの部屋があるか、どう仕切られているかで結果は変わるはずなので、設計士さんに計算してもらってください。

Q. 脱衣室にもサーキュレーターを付けたい

A. 我が家は例外的に認めてもらったもので、有料です。同じ依頼が通るとは限りません。加えて、室内干しの乾燥目的なら除湿機だけでも朝までには乾くので、あってもなくても大きくは変わらないというのが我が家の実感です。

Q. 図面に帖数が書かれていない部屋の広さを知りたい

A. グリッドのマス目を数えてください。1マス910mm角=半帖です。縦横のマス数をかけて2で割ると帖数になります。

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